サッカー関連雑誌で、どこかのクラブのオーナーが「今季の目標は、真ん中より上位でリーグを終えることです」といった発言をしたというインタビュー記事を見かけました。
チームの現有戦力をよく分析した上での発言、あるいは謙虚さを美徳とした発言だったかも知れない。
でも、選手からしてみれば、あるいはファンからしてみれば少し違和感のある発言だったように思います。
(少なくとも私は思いました)
以前に読んだ「ビジョナリーカンパニー」という本を思い出す・・・。
「ビジョナリーカンパニー」
「ビジョナリーカンパニー」は20年以上前に書かれた本ですが、今で読まれて続けている名著だ。
この本は、超一流企業とそうではない企業を徹底比較し、長年にわたって超一流であり続けるための要因を解き明かすというもの。
本には、超一流企業(=ビジョナリーカンパニー)を創るためのキーポイントがいくつか述べられているのですが、その中のひとつに「社運を賭けた大胆な目標を持つこと」というものがある。
この大きな目標のことを「Big Hairy Audacious Goals」略して、BHAG(ビーハグ)と呼ぶようなのですが、平凡な目標を持っているのと、このBHAG(ビーハグ)に挑戦することは雲泥の違いがある。
BHAG(ビーハグ)が明確で、説得力があるものならば、集団の力を集結することができるのだ。
昔、まだ馬車での移動が主流だった時代。
「フォード」というアメリカの自動車メーカーは「誰もが乗ることができる大衆車をつくり、馬車にとって替わろう」というBHAG(ビーハグ)を掲げ、競合あまたである自動車業界のトップに君臨した。
それは、BHAGにより、従業員がモーレツに働くようになったからだと言われている。
サッカーにもBHAGが必要
サッカーチームだって同じだろう。
クラブ経営者や監督は、BHAG(ビーハグ)をあえて掲げる必要があると思う。
例えば、リーグ戦の優勝だったり、連覇だったり、カップ戦等を含めた2冠や3冠の獲得であったりを目指すべきだと考える。
明確で、ワクワクするような目標があれば、選手のモチベーションは高いまま維持されるはず。
つまり、やるからにはいつだって「目標は大胆なものでなければならない」ということだ。
ちなみに、フォードが自動車業界のトップに立ったとき、新たなBHAGの設定を怠たってしまったそうだ。
その結果、「フォードを追い抜く」というBNAGを掲げた、ゼネラル・モーターズ(GM)に追い抜かれてしまったという皮肉な現実があったそうな。
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